トレモロホリディ
壁にそっと手を触れてみる。


少しザラッとした質感だ。


この壁の向こうに、ミナト君が寝てるんだよね。


もう眠ってる頃だよね。


どっちに向いて、眠ってるのかな?


こっち向いてたりして。


まさかね。


あの猫ちゃんどうしてるかな?


あの子、ミナト君の首の近くで寝るのが大好きだよね。


今日も一緒に寝ているのかな。


ミナト君と猫ちゃんの寝顔、可愛いんだよねー。


コツンと額を壁に当てる。


はぁと、また勝手に溜め息が出た。



「ミナトくーん…」




どうしよう。




なんか。





さみしい…。

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