トレモロホリディ
嬉しくて、でもせつなくて
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「へぇ~、受付をね~」


湊君と新たな挑戦について話し合った数日後、私は穂波さんに就職活動を始めた事を話していた。


「経験もないですし、無謀なのは百も承知なんですけど、挑戦してみたくて…」


あれから私はすぐに行動を起こし、ハローワークに通ったり、人材派遣会社に登録に行ったり、履歴書を数社送ったりしていた。


「すごくいい事だと思うわ。

やりたい事があるなら、どんどん挑戦するべきよ。

まだまだ若いんだしね」


穂波さんなら、きっとそう言ってくれると思ってたんだ。


嬉しい…。


「やる気は誰よりもあるんですけど。

でも、受付って綺麗な人が多いんですよね。

それだけが不安です…」


会社の顔だもの。


同じような能力を持った人が数名受けに来たら、綺麗な人を採用するのは当然の事だと思う。


「まぁ、そうなのかもしれないけど、でも大切なのはやっぱりハートじゃない?

いつ会っても、心からの素敵な笑顔を向けてくれる優しい人がいたら、私は冷たい美人より、その人に会いたいって思うわ。

美菜ちゃんは既にそれが出来る子だもの。

私はいい線いく気がするけどね~」

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