あたたかい場所
大阪

「すごい美味しいんだけど!」

キラキラ目を輝かせているであろう彩芽さんだけど、サングラスでよく分からない。


彩芽さんの手にはたこ焼きのパック。
先ほど12個入りを購入していて、一人でぺろっと平らげている。


彩芽さんは、大阪で本場のたこ焼きを食べるまでは他の場所で食べないと決めていたらしく、
やっと味わえたのが嬉しいらしい。


わざわざ大阪に来て食べる物なのかと言われたら、うーん、となるけど。



「俺あれ食べたい!買ってきていい?」

そう言って晴輝さんが指さしたのはホルモン焼きの屋台。

財布をポケットから出して行こうとするものだから、僕が止めた。


「僕が買ってきます。待っててください」

それだけ伝えて、屋台まで走る。



店主は若いし、バレたら大騒ぎだろうからな。
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