あなたともう一度触れ合うための方法
さすがの私もそのときばかりは警戒心よりも頬が紅潮して熱を帯びていた。そんな風にストレートに言われることなんてなかったもん。


私だって彼氏がいなかったわけじゃないよ。でも、なんとなく流れで付き合ったりすることが多かったから、告白みたいなことを言われたのは初めてだった。



強く熱い眼差し。逸らすことすらも出来なくて私と翼くんの間だけ時が止まったかのように見つめ合う。



「・・・ど、どうして、私なんですか?葉山さんならたくさんお相手がいると思います」



「俺は今井さん、美優がいいんだ。気配りも出来て友達思いで優しくて可愛い、美優がいい」



髪の毛、触れてもいい?戸惑う私の髪の毛にそっと触れる彼の手。綺麗、触りたかった。


上から下に優しくゆっくり撫でていく。さっきまで真っ直ぐ強く私を見つめていた彼が今度は私を愛おしそうに見つめている。



「美優・・・好きだ。俺と付き合ってほしい」
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