妹が彼氏欲しいらしいから俺が仮の彼氏になってみた

急に彼氏が欲しいといわれてはいどうぞ渡せる訳がないし、なんせ何故俺に聞くのだろうか


「まずは、どういう事か説明してくれないか?」


テーブルに座り、妹から事情を聞く。


カクカクシカジカと妹は事情説明する。


「すげえ単純だな。でも何で俺なんだよ?」


「そりゃ身近にいる男子があんたしかいなかったし、私男と話した事なんて皆無なんだけど。」


そうだったな、妹は異性とは趣味の合うやつとしか話さなかったな。


でもそんなこと言ったら彼氏を作るのは最早近づく事まで不可能だしな。


でも我が妹に頼み事をされるのはもしかしたら初めてなのかもしれないのでありがたく好意を受け取る


俺は小手調べにクラス名簿を妹に見せる。


「こんなかだったら誰が良いんだ?」


「うーん...この人はかっこいいけどナルシストぽいから却下。この人は頭良さそうだけど、何か同性愛を好きそうだから却下。この人は可愛いけど、ヤワだから却下。あんたのクラス誰もいい人いないじゃん。」


最初の奴俺のクラスにいない奴だったけど...その前にこいつはエスパーかよ...あのリアクション芸人に催眠術かけられるんじゃないか?


「それじゃあ埒があかないだろ?俺も受験あんだからあんまり構ってやれないんだよ。友達にでも頼め。」


「それはダメなんだって!なんとしてでも友達の手を借りずに作りたいの!」


俺の手は借りてもいいのか...

本当にこれじゃ俺の貴重な勉強時間が削られていくだけだ。どうにかしなければ...


妹は俺くらいしか男と話した事はない、それだと何も始まらずにいてしまう。


なら...これは世間的にいけないのだろうけど、仕方が無いからこの手を取るしかないのだろう。



「じゃあ俺がお前が彼氏が出来るようになるまで俺が仮の彼氏になってやるよ。」


「は?」

妹は一旦呼吸を置き

「( ゚Д゚)<ハァ?」

花村見たくなったけど、まあ当然の結果だろう。


「ふざけた事言ってんじゃないわよ!だ、誰が彼氏になれって、私は彼氏欲しいって言っただけよ!」


「仕方が無いだろ?せっかくの妹の頼みなんだからよ。」


俺は妹の頭を軽く撫でる。


「撫でんな!シスコン!」


「暫くの間だ。お前が俺の事を嫌っているのは知ってるけど彼氏出来るまでの間俺が彼氏になってお前にちゃんとしたのができるようにしてやるからよ」


「あーもう...わかった。少しの間だけ。」

と渋々承諾する


こうして、俺の仮の彼氏生活が幕を開けた。




< 7 / 18 >

この作品をシェア

pagetop