どうしようもないくらい好きでした(仮)



あのキスは、確かに陸にとっては予想外の出来事だったのかもしれない。


それでもあの人にとっては、明らかに私への当て付けであり、悪意に満ちた不意打ちだった。


陸の言うように、彼女との間には何もないのかもしれない。
ただ、私という存在に対してだけの行動だったのかもしれない。


だけど私は、何も知りたくはないのだ。
例え何も無かったとしても。
私が見てしまった出来事についての言い訳ですら…。


私は陸の口から他の女の話しなど、聞きたくはない。


私は我が儘だから…。

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