あたしの証~番外編~
それが例えば…俺の場合だとして。


木下あかりと別れた後。



弱くなってしまうのだろうか。




四人席のソファに座ると、哲も向かいに座る。
メニューを開き、哲に尋ねた。


「哲何食う?」

案の定、哲は食べることを渋っている。


なあ、哲。
俺、前にも言ったよな。



「哲、俺言ったろ?
こんな時こそうまいもん食って、元気出せ!
腹満たして、とりあえずそんなことでもいーから幸せになれ」


哲はまだ俯いている。
更に麻美ちゃんの事も言うが、益々顔は曇って行く。



そんな哲の額に指を近付けると、俺はデコピンをかました。



いでっと言いながら、少し恨めしそうに俺を見る哲。
そう、ムカついたならそれでいい。


悲しいよりも余程、いいよ。
今のお前には、きっと。


きっと、一番生きて哲の側にいたかったのは…。




麻美ちゃんなんだと思うから。


だから、お前は笑わないといけないんだよ。
それは、絶対なんだ。

哲?
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