あたしの証~番外編~

▽連絡

いつの間にか仕事が恋人になった俺は、あかりと別れてから二年半の月日が経とうとしていた。


あれから、もちろん女と出逢う機会はあったし、告白もされた。
だけど、全てを断っていたんだ。



そんなある日。



仕事が休みだった俺は、家でだらだらと休日を消化していた。


テーブルに置いていた携帯が着信で震える。
手を伸ばして、相手を確認するが知らない番号。


誰だ?

客とかじゃないよな。
まさか。

内心笑いつつ、俺は着信に出た。


「はい」

「………」


無言?


本当に誰?


「もしもーし、もしもーし」


何度もそう言うが、返答はなし。

嫌がらせか?
でも、俺に嫌がらせして何になるっていうんだ。


はあっと溜め息をつきながら、

「いたずら電話なら切るよー?」

そう言った後だった。

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