あたしの証~番外編~

…その後

さりなときょうの一コマ



「いやー、でもよくなつ言ったよな」



仕事を終えたきょうが、ビールを飲みながら言った。
今日、なつくんとあかりちゃんから結婚する報告を受けていたのだ。



「あら。私が仕向けたのよ?」


「ぶふっ!」


またビールを飲みかけていたきょうは、けろっと言う私に吹き出した。



「ちょっと、きょう汚いっ」



吹き出したビールをふきんで吹いてると


「おいっ、さりなどうゆうことだよ!」


ビールをガンっとテーブルに置いてきょうが言った。




「簡単よ、あの二人ラブラブだったじゃない」


「いいじゃないか」


「ダメよ!仲良しなのはいいけど、それだけじゃ男は中々結婚に踏み切れないじゃない」


「うっ」


「なつくんが、プロポーズのこと考えてたの知ってたじゃない?」


「ああ」



そう、きょうと私は付き合った頃からなつくんが、お金を貯めてプロポーズしようとしてたことを知ってる。


お金は十分に貯まってたのに、なつくんは中々踏み切れなかったのだ。
< 31 / 473 >

この作品をシェア

pagetop