あたしの証~番外編~



「…………俺にもわかんねーけど、あんたには言っておきたかった。
あかりもなつきに何されたかしんねーけど。
まだ会ってすぐだけど、俺あんたの味方すっから」


そう、言うとあかりは俯いていた。
俺はさほど気にも留めず、車を運転すると鼻をすする音とともに


「…ふぇっ」

と、言うあかりの声がした。


「は!?」

泣いてる?

運転中だから、あかりの顔を凝視出来ない。
ああ、よかった。
赤信号だ。

車を停止させてあかりを見ると、あかりは泣いてるのに。
涙を流して、それを手で拭ってるのに。


笑っていた。
< 321 / 473 >

この作品をシェア

pagetop