妖精と精霊と人間と
「ノース・・・ノース!聞いてくれ・・・エネルも。少し、良いか?」
顔を赤めている弟とそれを見て楽しんでいる兄の会話を切り裂くように、ラーグウェイがそう言うと、辺りを静寂が走った。
「どうぞ。森の赤魔道師・エルフのラーグウェイよ。」
エネルがそう言って微笑むと、ラーグウェイは話し始めた。
「これからの事なのだが・・・エネル。戦線を離れてしばらく経つだろうが、俺たちに協力してはくれないか?大勢のデーモンキングの軍勢が押し寄せてくる。」
「その噂は、もう我の耳にも届いている。」
「では―――ッ!」
「だけど・・・早急に答えを出すことは出来ない。自由奔放に生きては来たが、これでも一国の王なのでな。街の・・・城下の住民が被害を受けない方法を、考えるつもりだ。結論は・・・明日の夜、この時間に出そう。」ウィングの王はそう言うと、時計を見上げた。「・・・・ん?嗚呼、ずいぶんと長くここに居たようだな。さあ、部屋は用意してある。ゆっくりと、旅の疲れを癒すがよい。」
顔を赤めている弟とそれを見て楽しんでいる兄の会話を切り裂くように、ラーグウェイがそう言うと、辺りを静寂が走った。
「どうぞ。森の赤魔道師・エルフのラーグウェイよ。」
エネルがそう言って微笑むと、ラーグウェイは話し始めた。
「これからの事なのだが・・・エネル。戦線を離れてしばらく経つだろうが、俺たちに協力してはくれないか?大勢のデーモンキングの軍勢が押し寄せてくる。」
「その噂は、もう我の耳にも届いている。」
「では―――ッ!」
「だけど・・・早急に答えを出すことは出来ない。自由奔放に生きては来たが、これでも一国の王なのでな。街の・・・城下の住民が被害を受けない方法を、考えるつもりだ。結論は・・・明日の夜、この時間に出そう。」ウィングの王はそう言うと、時計を見上げた。「・・・・ん?嗚呼、ずいぶんと長くここに居たようだな。さあ、部屋は用意してある。ゆっくりと、旅の疲れを癒すがよい。」