幸せになっていいですか
シャワーを浴びていると一哉が入ってきた。

「真理、置いて行くなよ」

「ごめんね。時間かかるし・・」

出社時間も迫ってきたので二人でさっさと済ませた。

一哉の携帯が鳴った。

「おはよう。あ、助かる。じゃ頼めるかな?・・了解じゃラウンジで」

相手は良樹さんだった。

「迎えに来るって。加奈子さんに言われたらしい・・」

「ほんと助かるね~」準備も終えたので、チェックアウトに向かった。

ここで過ごした時間は私にとって特別な時だった。

少しの時間だったけど、今以上に二人の距離が縮まったよう思った。

1階で朝食を食べていると、良樹さんがやって来た。

「おはよう~真理ちゃん、首何か付いてる」

「へ?何?ついてる?」焦って鞄から化粧ポーチを出した。

男二人が笑いをこらえていた。

「真理・・・嘘だよ」

「真理ちゃん引っ掛かったね」と意地悪そうに笑っていた。

「あんた達・・焦ったでしょ」

「真理怒ってる?」

「当たり前でしょ。言葉までは変わりませんが!」

朝から3人で大笑いしてしまった。

荷物を持って良樹さんの車に乗り、会社まで向かった。

人生初、驚かされた誕生日も終わった・・・。






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