ソフトボールがきえた日

グサっ…

「うっ…」

身体中にいままでで一番ひどい痛みが走った

カシャン

晴子はわたしの血がついたナイフを地面に落とした

わたしは必死に傷口を塞いだ

手は真っ赤に染まっていた

バタンッ

わたしは地面に倒れ込んだ

「あらあら。刺す相手を間違えたわね…。」

冬華が晴子の中から出てきた

「綾芽!大丈夫か⁉︎聞こえるか⁉︎」

先生の声が聞こえる

けどその声もだんだんと遠くなっていく

あぁ…わたしはもう死ぬのかな…

ソフトボールを取り戻せないまんま死ぬのかな…

目の前で晴子が泣いていた

わたしの目からも涙が出てきた

みんな…







ごめんね…






< 51 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop