【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


二宮さんのとこの問題。


どことどうなってあの事態が起きたのかは聞いていない。


聞いたところで理解できない。


だけど、三浦さんが大けがをした事はひどく胸が痛い。


私がお願いして寄ってもらったせいで一番の大けがだ。


だけどそうしたから麻衣さんが助かったわけで複雑だ。


入院中に三浦さんのとこで2人だけで話しをさせてもらった。


隼は少し不満気だったけれど


「あぁ。」って廊下へ出てくれた。


極道の世界の解決方法はどんなだかわからない。


物騒な解決方法しか浮かんでこない私は落ち着かない。



由香里さんにお願いした通り三浦さんにもそれを伝え


気がすまないかもしれないが、どうか許して欲しいとお願いした。


怪我をさせてしまったことも何度も謝った。


「結衣さん、結衣さんが命をかけて守ろうとなさったんでしょ。そんな結衣さんにあっしが何の文句がありましょうか。結衣さんの気持ちの済むようにお決めくだせぇ。それに何の不満もありやせんよ。」


そう言って微笑んでくれたけど



「無茶するのだけは金輪際やめてくだせぇよ。」と注意された。





隼に伝えると何か言いたげだったけれどやっぱり私の気持ちを尊重すると言ってくれた。


極道には極道のルールもあるだろう。


それは私が口を出せる事ではない。


だけどみんなが私の気持ちを尊重した上でルールに乗っ取る事に同意した。


私にわかりやすい言葉でそれだけ教えてくれていた。






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