【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
「隼…びっくりしたよ…。あぁ怖かった。」
走り寄ろうとすると反対側のドアが開いて三浦さんが降りてきた。
「三浦さん…。」
私は涙が溢れだしてきた。
「結衣さん、ただいま戻りました。」
三浦さんが笑顔で言うから
私は、走り出した。
「三浦さーーん。」
そのまま三浦さんに飛びついた。
「若、すいやせん。結衣さん結衣さん。」
「三浦、今だけ目をつむってやる。」
隼の声がすると
「すいやせん。」
三浦さんが片手で私を抱きしめてくれて
「心配おかけしてすいやせん。さぁまた三浦がお守りしやすよ。」
「えーん。その手じゃ私が守るようだよ。」
泣きながら言うと
「じゃあそうしていただくか。」
何度も何度も頭を撫でてくれて
「迷わず部屋をお歩きなさるって?是非とも見せていただきたい。」
「そりゃもう。ねっ隼、大躍進だよね?」
「あぁ。立派なもんだ。」
「そうですかい。何年も入院してたつもりはないんですけどねぇ。」
「ひどい!」
話しながらも涙が止まらなくて
三浦さんが「さぁ。」ってポンと背中を叩いて
隼の方を向かせたから隼の方へ抱きついた。