なんで私が芸能人ッ!?





それから、りまを事務所に連れてく日。




つーか、りまがメガネを取ったときの親父達の顔。
超ウケる。マジ傑作なんだけど。





ていうか……、俺りまの前で親父のこと愚痴るとかほんとあり得ねぇ。
りまが受けてきた仕打ちに比べりゃ俺の親父への愚痴なんかただの僻みだ。





なのに………、こいつは俺を逆に励ましてくるんだ。
怒って当然なのに。




けどその励ましに、俺はちゃっかり励まされて親父への想いだって変わって。






だから、俺だってこいつのためにやれることをやろうって決めた。








それから……事務所で化粧をして入ってきたりまの顔。




雰囲気が変わることだって、顔が変わることだって知ってたのに……。
普段のりまとはまた別で、やっぱり可愛くなっている。




たぶん、ほとんどのやつが顔赤くしてる。





俺の作った設定のりまっていう人物のこともしっかり掴んできたようだ。
りまだけどりまじゃない、あの目。





顔が整ってるからってわけじゃなく、あの目に引き込まれたやつは絶対俺だけじゃない。






その後りまは芸能人モードで通してた。
それでもやっぱり、かなり無理をしてたっぽくて車を出すってときに涙が出てた。





そんとき、りまが俺にも遠慮しやがって。
それがなんか超悔しかった。





俺はメガネをとって涙を拭いてやる。俺をもっと見るように。






だが、不謹慎だけど涙目のりまがすっげぇ可愛いんだ。
あーもーっ、見るように仕向けたのに俺がりまを可愛いって思うとかカッコ悪すぎだろ。





とにかく、ホントいろいろと困った一日だった。








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