ポーカーフェイス

「えー、っと、じゃぁ転入生を紹介する」

 教卓に立った担任は、面倒くさそうに、頭をボリボリ掻きながら、可笑しな脈絡で突拍子も無い事を言った。

 クラスがよどめく中、クラス前方の引き戸がガラリと開き、現れたのは


「Bonjour!神之間廉だよ。これからよろしくね」


 肩に少しかかる髪は艶やかで、自毛なのかと疑うようなキャラメル色をしている。

 背も高く、ルクッスも良く、体型もモデル体型で、声も低く聞き惚れる様な声。

 外見はどこをとっても完璧である。

 が、2人はそれが気に入らなかった。

 飄飄としたその態度、身長、顔、体つき、声、身なり、全てが。全てが2人は気に食わなかった。

 何より、過去に2人の逆鱗に触れたアイツに似てたから。雰囲気が、顔が、全てが。


「なぁ」


 腕と足を組んでいた悠翔が、後ろの席の尋翔に声を掛けた。


「ああ」


 尋翔と悠翔は真っ直ぐ前を向いたまま、言葉を交わした。

 アイツ、潰そうぜ。




 
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