先生と私と元彼と。
第十二話†元彼と親父の愛人
何処で知り合い、
私の存在をお互い知ったのかは
わからないが、元彼と
親父の愛人が手を組んだと
知ったのは偶然だった。

そして、あの時、
舷が居てくれなかったら
私は今頃此処に居なかっただろう。

マジで舷には感謝する。

その日に限って
なんだか嫌な予感がしていた。

なんと家の前には見覚えのある二人。

一人は元彼。

もう一人は親父の愛人だ。

私の直感はよく当たるが
こんなことも当たるとはね……

そりゃぁ、家は
知ってるだろうが
わざわざ、
休日に来たってことは
私を待ち伏せてたんだろう。

『舷、一緒に来て』

流石の私も二人いたんじゃ
逃げきれないだろう。

特に元彼からは無理だ。

『わかった』

こうして、舷と手を繋いで
家に向かって歩き出した。

ったく、何で自分ん家に
入るのにこんな
ビクビクしなきゃなんないんだか。

当分は来られないな。

重いがこの日に
ある程度の荷物を
運び出した。

元彼はほっとくとして、
愛人の方は面倒だが
次の休みに
親父に連絡しよう。

**翌土曜日**

私はリビングのソファーに
座りながら親父に電話をかける。

「何だ椛、珍しいな。

お前から掛けてくるなんて」

こっちだって、
用が無ければ極力掛けたくない。

『多分、知らないだろうけど
あの女、一週間前
家の前にいたから
親父から来るなって
言っといてくれない?』

若干、イラついた声で
言う私とは逆に
親父は驚いた声を出した。

カマかけのつもりだったが
本当に知らなかったみたいだ。

「何で、お前の所に……」

そんなこと、私が訊きたいくらいだ!!

『知らないけど、
私の元彼と仲良くなったみたいで
二人揃って来たわよ』

そう言うと親父は
益々、驚いた声をあげた。

『とにかく、あの人に
今後一切、私の所に
二度と来るなと言っといて』

用件だけ伝えると
まだ何か言ってる
親父をムシして電話を切った。
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