大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「ひ、博さん?」

真っ赤な顔で呟く。


「…夢みたいだ」

「…夢?」

問い返すと博さんは微笑んで頷いた。


「オレの家に、羽菜がいる」

「・・・プ、夢じゃないですよ?」

ちょっと笑ってそう呟けば、博さんはより一層私を強く抱きしめた。


「苦しい・・・で、すよ」

私の言葉に、ちょっとだけ腕の力が抜けた。


「これから好きな時に、こうやって羽菜を抱きしめられるんだよな?」

「…うん」

「毎日必ずこうやって抱きしめるからな?」

「…ケンカしても?」


「仲直りしなきゃ」


「喜んでても?」

「そんな時はいつも以上に抱きしめる」


「…泣いてたら?」

「…優しく抱きしめるよ、羽菜が安らげるように」


・・・その言葉の数々が、どれだけ嬉しかったか。

男の人にそんな事を言われたのは初めてだったから。
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