大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
私がいない間にも、どんどん進む工事。


次に現場を見に行ったときは、大分補強など、

耐震工事が進み、終わろうとしてた頃だった。


「こんにちは」

「…ぁ、こんにちは」

私の声をかけたのは、インテリア設計士の多田さん。


「台所や、浴室を決めておいてもらいたいって、

博さんから頼まれたの」


「…私、一人でですか?」

…なんだかちょっと寂しい気持ちになる。

だって、いくら私の好きにしていいからと言っても、

やっぱり博さんと二人で決めたいから。


そんな私の気持ちを察したのか、多田さんはニコリと笑った。

「大丈夫、そんな顔をしないで・・・。

今から、ショールームに行くけど、博さんも遅れてだけど、

必ず来るからって、言ってたから」


「…本当ですか?」


「えぇ、だから、楽しく行きましょう?

せっかくの家づくり、楽しまなくちゃ、ね?」


「そう、ですね」
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