大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
・・・幸せな時間は、アッと言う間に過ぎていく。

今日は、夕方工務店に用があって、そちらに行っていた。

一仕事終えたオレは、現場に舞い戻る。

今日は、祐司が私用で休み。

オレは、もうしばらく仕事をしてから帰宅しようと考えていた。


「・・・・」

中に入ったオレは、言葉を失い、真っ直ぐに一点を見つめ、

その場から一歩も動けなかった。


オレの目線の先に、2人の重なる影。

目線を少しずらすと、そこには、羽菜と岡田が。

羽菜の肩に腕を回し、羽菜を覗き込む岡田。

…これは一体どういう状況なのか?


オレの思い過ごしなのか?

それとも、目に映っている光景が、ありのままを意味しているのか。


…やっと動いた足は、外に向かっていた。

心ここにあらずと言った感じで、足元がおぼつかない。


オレは何をしてる?

逆戻りして、問いただせばいいじゃないか?

オレは、羽菜の婚約者だ、知る権利は十分にある。


そんな事は分かっている、分かっているのに。

・・・聞く勇気がなかった。

…ガタ。
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