大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「こんばんは、どこに行くんですか?」

息を整えながら、博さんに問いかける。


「ご飯は?」

「まだです、さっき、帰って来たばかりだから」

「そう、じゃあ、ご飯行こうか」

博さんの言葉に笑顔で頷く。


「車で行こうと思ったんだけど、酒飲みたいしな・・・

車って、ここの駐車場に置いといて大丈夫かな?」


「え、あ、大丈夫ですよ、この端のスペースは空き部屋の

駐車場のはずですから」


「そっかそれはよかった、じゃあここに止めていこう」

「はい」

車を止め直した博さんは、私の傍に来るなり、手を差し出した。

「・・・?」

一瞬考え込む。


「手、繋ぎたいんだけど、イヤ?」

「?!…繋ぎたい、です」

博さんの申し出に、少し顔を赤らめながらそう言って、

手を出すと、博さんは私の手を取って、歩き出す。

・・・男の人と手を繋いだことなんて、たくさんあるくせに、

恥ずかしくてしょうがない。
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