大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
大きなトートバックを抱えた羽菜だった。

・・・なぜだろうか?


羽菜は、自分がここにいる事が悪いんじゃないかと言う顔をしている。


「…羽菜?」

「…お仕事中にごめんなさい。あの、失礼しました」

オレの言葉に、そう言った羽菜は、頭を下げるなり、そそくさと

その場から離れていく。


オレは、慌ててその後を追った。



「羽菜、待てって」

「・・・・」

ようやく肩を掴み、羽菜を止めたが、羽菜は、

こちらを見ようともしないで、黙ったままだった。


その意味不明な行動に、困惑しつつ、それでも優しい言葉を投げかけた。


「どうしたんだよ羽菜?何か用があったんじゃないのか?」

「・・・・」

相変わらず黙ったままの羽菜を、自分の方に向かせ、

オレはしゃがみ込み、羽菜を見上げた。


「言ってくれなきゃわからないだろ?どうしたっていうんだ?」

そう言ったオレは、羽菜の手を優しく握りしめた。
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