大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「可愛いな」

「いや、その・・・えっと」

シドロモドロニなっていると、博さんはクスクスと笑いながら、

話しを続ける。


「多田さんは、オレが契約してる工務店のインテリア設計士。

仕事仲間なだけで、男女の関係じゃないし・・・

オレは、多田さんをそんな目で見たことはないから、気にするな」


…博さんはそうでも、彼女は。


「…で?休みなんじゃないのか?スーツも来てないし、

オレになんか用でもあったの?」

博さんの言葉にハッとする。

そして、私の視線は、トートバッグに・・・。


そんな私を博さんは黙って見つめている。


「あの、これ…お弁当作ってみたんですけど。

若い男の子の分も…二人で食べた方がいいかなって」

オズオズとそう応えると、博さんは優しく微笑んだ。


「嬉しいな、わざわざ祐司の分まで…今まで仕事してたから、腹ペコ」

「あの、でも、お口に合うかどうか・・・」


「一生懸命作ってくれたんだろ?」

その言葉に頷くと、博さんは、私からトートバッグをスッと取った。


「だったら大丈夫、絶対美味い。だから、貰うよ」

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