ちょっと斜めな“おとぎ話”(短編)

「そうして、王子様はお姫様を助け出し、王国に帰り、末永く幸せに暮らしました」



「よかったねぇ!」



「ええ、本当にね」



お母さんは、女の子の頭を優しくなでた。



「いつか、マナちゃんにも白馬の王子様が現れるわよ」



まだ幼い女の子は、その言葉の意味するところが理解できず、小さく首を傾げた。




     *    *    *    *




< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop