恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
憧れと現実
花火を見に行った日から、美影と白堵は人間へ対しての憧れを口にすることが多くなっていた。


レジの画面の上に座った美影が「なぁなぁ、人間って楽しいか?」と、聞いてくる。


あたしは接客をしながらチラリと美影の方を見て、ウインクしてみせた。


もちろん、肯定の意味をこめたウインクだ。


すると美影はチッと小さく舌打ちをして「俺ももっと背が伸びねぇかなぁ」なんて、言っている。


美影の身長がぐんぐん伸びて、人間らしくなった姿を想像してみる。


と、とたんに顔が熱くなった。


ただの想像なのに、かなりのイケメンになってしまったから。
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