恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「だからさ、月奈、お前十分すげぇよ? 働いてるし、俺のこと見えるし」


「……そうかな?」


「そうだって言ってんだろ? もっと自分に自身もて。就職とかってのにこだわる必要ないって、俺は思う」


小さな美影に励まされて、なんだか心がホッとして、胸が暖かくなった。


少し、涙まで出そうだ。


「ありがとう、美影」


「あぁ。人間も大変なんだって現実がわかって、よかった」


美影はレジのモニターの上に立ちあがってそう言った。


「理想と現実は違う。それでもやっぱり、俺は人間に憧れる」
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