恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
《美影白堵本人が、月奈さまとお会いしたいと言っているので、夕方からお時間をいただいでもよろしいでしょうか?》


「も、もちろんです!!」


相手の丁寧な言葉遣いに緊張しつつも、あたしはうなづいた。


それからは、時間と待ち合わせ場所を決めて、電話を切った。


緊張で背中に汗が流れる。


手のひらなんか、べとべとになってしまった。


「会えることになたった?」


陽菜ちゃんにきかれて、あたしはうなづく。


「よかったわね。これで妖精たちのこと、もっと詳しく理解できるじゃない」


「うん、そうだね……」


あたしは、美影たちの姿を思い浮かべながら、そう言ったのだった。
< 285 / 428 >

この作品をシェア

pagetop