恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
猫の首輪
土管での寝心地は正直言って最悪だった。


近くにある街灯のせいで虫は寄ってくるし、野良犬の鳴き声ひとつにビクビクしていた。



妖精たちに「絶対にあたしを守ってよ?」と、約束させて、ようやく横になることができた。


けれど、ほとんど眠ることはできず、時々うつらうつらした程度で空が白みがかってきた。


狭い土管の中にいるのも窮屈になってきたので、あたしは外に出て思いっきり伸びをした。


パキパキと、背骨が鳴る。


携帯で時間を確認すると、朝の5時だった。


「早起きだな」


その声に振り返ると、土管の上で眠っていた美影が目を開けていた。


「さすがに、眠れなくて」
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