欠片になった彼と、彼女の記憶
プロローグ


目が覚めると、そこは見慣れない天井だった。




あれ?いつの間にか寝ちゃってた?


部屋の天井、あんなに明るい色していたかな…?


寝起きだからなのか頭が働かない。


するとタッタッと自分の方向に足音が近付いてきた。



「夢乃?!」



足音と声がする方へ首を向けると、そこにいたのは幼なじみの優弥だった。



「あれ?ゆう…」



「おじさん!おばさん!夢乃が!夢乃が目を覚ました!」



私の言葉は優弥の叫びに掻き消された。


優弥の声に気付いたのか自分の両親が私の寝ている方へ駆け寄ってきた。


寝ている所に駆けて来た幼なじみの優弥と自分の両親に両手を握られ、私は訳も分からず困惑し呆然とするしかなかった。


これから、どんな事が待ち受けているのかも分からずに…




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