ラヴコリーダ
「うっ、うっ、うっ…うわ~ん!」

次から次へとあふれてくる涙に耐えることができなくて、その場に座り込んだ。

もうどうすることもできなくて、子供のように声をあげて泣くことしかできない。

でも無理なものは無理なんだもん!

捧げるなら本当に好きな人の方がずっといいじゃない!

もちろん、部長は嫌いって言う訳じゃないけど!

でも、やっぱり“初めて”は好きな人の方がいい訳で!

自分でも一体何を考えているのか、もうよくわからない。

「――すまん…」

頭のうえから部長の声がした。
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