真っ直ぐ歩けばー星ヶ丘高校絵巻ー
窓際の一番後ろ

って

サイコーの席


それなりに勉強を頑張って入学した

星ヶ丘高校

新しい生活にちょっとばかり期待したのに

何もないまま

あっとゆーまに3ヶ月


あたしは窓のさんにアゴを乗せてグラウンドを眺める。

グラウンドの向こうの葉桜がまぶしい。
 
開け放された窓から、爽やかな5月の風

が吹き込んで、あたしの短い髪を揺らす


ワラワラと吐き出されるように出てきたジャージの色は濃紺


三年生の男子だ。





「なーおーこさん!」


どかっ


と無遠慮な態度で

空いていた前の席に座ったのは

増田リカ

同じテニス部で同じクラスだ。

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