真っ直ぐ歩けばー星ヶ丘高校絵巻ー
ほどなく杉野が、松永を連れて

あたしのところに戻っきた。

松永は、ひょろっとした体格を左右に

揺らすような歩き方で、杉野の後ろに

着いてきた。

杉野に負けず劣らず気弱そうな面構えだ。

いじめっ子気質のあたしは、こういう顔を

見るとついいじめてしまいたくなるのだ。

松永は、女子に呼び出されたことを何と

勘違いしたものか、へらへらと薄笑いを

浮かべている。

ふん、とあたしは鼻を鳴らす。

「ごめんね、松永くん。杉野、あんたもういいから。」


にこりともせずに言ってやると

杉野は「こいつ、おっかねぇし。」

と憎まれ口を叩きながら

教室へと戻って行った。
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