君との距離、2歩分。



唇を噛んで、手の平を強く握って言葉を堪える。


何で七世じゃなきゃだめなの?


もうそろそろ七世離れしなくちゃいけないのに、私は一向に引っ付こうとするばかり。



「…あ、そうだ。」


長い沈黙を七世が思い出したように言葉で破いた。


「オレ、陽大と2時の電車で行くことにしたから。」


「…………え?」


「なんか、もう大事な荷物は明日送るから電車でいいっぽい。」


「……そうなんだ…」


「…ね、小夏は来てくれんの?」



……行く?


…行って、笑顔で見送れる?



七世が行っちゃう日はもうすぐ、そこまで来てるのに。


もっともっとふたりの距離が離れて行く。


この瞬間もまた1歩ずつ離れて行ってるんじゃないかって―…




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