99%片思い

終わりと出会い

そんな、馬鹿な事をやっていると、カラオケ店についた。

中学生は、校区外はない。
だから、カラオケ店も行っていいんだよね?

あたし、行った事ないんだよね。
親とかと行くのは、嫌だからさ。


それに、一人っ子だし。


「オッシャー、今日は歌いまくる!」

春が、制服の袖を捲り上げている。
そんなに楽しみかい?

春はね、未来とめちゃくちゃ気があってるの。
たまに変なことして遊んでる。


凡人には、理解できん。


「じゃあ、行きますか」

空が、一まとめしてあたし達はぞろぞろと入っていく。
空は、まとめ上手。

仕切ったりするのも、空。
亜里沙も仕切ったりするんだよね―……。


一見おとなしそうに見えるけど。


「夕美! 久しぶり……だな。卒業してから話してねぇよな?」


えっ――……?


「ゆーみー? きいてっか?」

彼は、クスクスと笑っている。
何一つ、変わらないかのように。

「う、うん。久しぶり……だね。大地」


大袈裟だけど、もう一生話せないと思ってた。
死ぬほど嬉しい。

相当惚れてるよ、あたし。


「何か、変な感じだよなぁ~。あんだけ仲良かったのにな?」

「う、うん。てかごめんね。……あたしのせいだよね」

もう、泣きそうだよ。
せっかく、話せたんだから楽しまなきゃ。


もう、一生話せないかもしれないじゃん。

「別にちげーよ。俺さ、お前とは友達がいいから」

今更、告白の返事?

あの時、あたしが告白した時は、何も言わなかったくせに。
ラブレター捨てたくせに。


今更、告白の返事?

しかも、フラレちゃったよ。
ダサイしー―……。


「うん、あたしもだよ」

あたしは、嘘を吐いた。
大地に、初めて吐いた嘘。
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