俺の妹が可愛すぎて。


「あ、優花。あれ、やろ!」

「……なぁに?」


俺は近くに落ちている木の枝を一本化拾ってきて、浜辺の砂で山を作る。


「あ、枝倒したらダメなやつ?」

「うん」


俺の行動を見て何をするかわかった優花は、二人で砂の山を作る。

かなりデカくて、しっかりとした山を二人で作り、その頂上に木の枝を差した。


「負けた方、デコピンな」

「うん、いいよ」


デコピンをかけた優花との勝負が始まった。

デカイ山を作ったせいで、最初は二人とも余裕で砂を削っていく。


山がまぁまぁ削れてくると…


「……あ、ユキちゃん、それちょっとしか取ってない。ズルだよ〜」

「……ちょっとでも削れればいいんだもん。ズルくねぇし」


それから枝が倒れないように、どうにかデコピンされないようにと二人で順番にチビチビ山の周りの砂を削っていく。

チビチビ削ってるせいか、まだまだハラハラ感なんてものはなく、だけど真剣勝負のせいか二人とも無言のまま砂を削り続けている。


なんか会話ねぇかな〜と、前から地味に思っていたことを訊いてみる。


「なぁ…優花」

「……なぁに?」

「………優花って、好きな奴とかいねぇの?」


訊いて「いる」って言われたら、俺はかなりショックだと思う。

でも例えば優花に彼氏なんかが出来たら諦めるしかないんだし、そうなれば俺は優花の『お兄ちゃん』としてちゃんと距離を保てる気がした。

だから、晴を応援することにしたんだし…まぁうまくはいかなかったけど。



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