俺の妹が可愛すぎて。


「……甘っ…。……でも…美味いかも」



ほんの一瞬だけのキスをして、まだ数ミリくらいの距離でそう言って優花を見つめる。

目が合うと、慌てて目を逸らして俯いた優花の顔が案の定真っ赤になっていく。


すると、顔が真っ赤な優花がグイッと俺の身体を押して距離を離すから、俺はムッとしてみせる。


「……っ…だ、ダメ…。……み、みんないるのに…っ…」

「……寝てるじゃん」

「……っ〜……でもっ…ダメなの…!」


「……ふーん…。じゃあ…ふて寝してやる」


そう言って腕を組んで、そっぽ向いて目を閉じて寝たふりをする。


すると、隣の優花からカチャってシートベルトを外す音が聴こえて…


ほっぺに柔らかいものが当たった。


どうやら、優花が俺のほっぺにチュってキスしたみたい。


目を開けると、優花がさっきよりも顔を真っ赤にして、俺を見つめる。


俺の機嫌を治そうと、かなり勇気を出してやったんだろうなってことは優花の顔見ればすぐにわかった。


「……ごめん。…すっげぇ恥ずかしがる優花見たら、イジメたくなった」


そう言ってイジワルに笑うと、優花が膨れる。


それがまた可愛すぎるから……


優花のひざ掛けの毛布を奪って、それを優花と俺の頭に被せる。

少しだけ薄暗くなったその中でまた、距離が縮んでいく。


「……こんなことするほうが怪しいよ〜…」

「……でも、何してんのかはわかんねぇっしょ?」


縮まっていく距離に、俺と優花はおでこをくっつける。


「……恥ずかった?」

「……うん。……でも…」


触れてたおでこにキスをして、優花と見つめ合う。

包まれたこの中で見る優花は、目がキラキラしてて吸い込まれそうだった。


「……嬉しかった…」


そう言って小さく微笑んだ優花に、俺はもう一度…さっきよりも長いキスをした。












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