俺の妹が可愛すぎて。

ドアに背中を向け、奴が来るのを待つ。


カチャっと回ったドアノブ。


少しだけ開いた隙間に、風馬の怪しい顔が見えて、それを腕組んで見下ろしていると、

「……ほぇ？」

と、アホな声出した風馬と目が合った。


俺が睨んでいることがわかると、目が合った瞬間、風馬が「ぎゃあー！！」とか言って一目散に逃げる。


「ったく、覗くなって何回言ったらわかんだよ！このどスケベ野郎！」

「なんでわかったんだよ！？ゆっくり歩いてきたのに！ってか、スケベなことしてんのはユキだろ？」


ギャアギャア言いながら笑いながら風馬が一階まで走って逃げていく。



……これだから、家で落ち着いてイチャイチャできない。



風馬にまた覗かれそうだったことがわかると、優花は「もう、あたし、怒ってくる！」って立ち上がって部屋を出ようとするから、

開いてたドアを閉めて、ドアと俺の間に優花を閉じ込めた。


「……ユキちゃん？」

「……ダメ。……どこも行っちゃダメ」



そう言うと、優花はまた俺が好きな笑顔で見つめるから困るんだ。



「……行かないよ。……どこも行かない…。……ずっと……ユキちゃんといる。
……大好き」









まるでキスをせがむかのように、

背伸びをしたキミが可愛すぎて…



優しくて甘いキスを落としたー……。








【俺の妹が可愛すぎて。】
＊ end. ＊

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