あなたが作るおいしいごはん【完】

「………。」

…この会話を私は複雑に感じる。


ミレイさんがどうして

時々この事務所を訪ねてくるのかが

私は気がかりになっていた。


しかも

タッパーを返しにくるなんて…。


『…煮物が美味しく出来たと
伝えて欲しい。』


なんて会話を義兄の田宮さんに

普通にしているなんて…。

しかも田宮さんも

義妹のミレイさんが来た時に


『…先生なら…。』


と、ミレイさんが最初から

彼に用事があって訪ねてきた事を

既にわかっているような発言をして

空のタッパーも何も聞かずに

予めわかっているかのような態度で

普通に受け取っている。


つまり…このミレイさんは

私の知らないところで

いつの間にか

彼の作った煮物やご飯を

タッパーに詰めて貰って受け取って

良く食べているって事?


それとも個人的にミレイさんは

彼からレッスンを受けてるの?

あのキッチンスタジオで?



……でも、あのスタジオは

女性は“入室禁止”なんでしょ?








< 103 / 290 >

この作品をシェア

pagetop