君といる幸せ




「シスコンって…まさか…」

「そういえば、さっき雨宮花菜って言ってた」

「ま、まさか…」

「律様(冷酷王子)の妹?!」








野次馬達は声を揃えて叫んでいた。
そんな状況に、隼大はニヤニヤと一人笑っていた。








「そ、そんな…」

「わ、私たち、律様の妹さんだなんて、し、知らなくて…」

「あぁ!?知らないから何だっていうんだよ。妹だって知ってたら手を出さなかっただなんて、ふざけんな!」

「す、すみません!」

「誰だろうと手を出すことは……花菜?」

「りっくん、もういいよ。この人達をそんなに責めないで?りっくんがそれだけ言ってくれればもう十分だからさ、もう帰ろう?」

「花菜。……わかった。けど、俺はお前らのこと絶対に許さない。二度と俺や花菜の前に顔を見せるな」








そういうと律は花菜を抱き寄せたまま、教室を後にした。
その後、雨宮律に関する情報として花菜への溺愛ぶりが追加され、更に律ファンの女の子が増えたのはいうまでもない。



< 36 / 331 >

この作品をシェア

pagetop