刹那の笑顔


みのりに気づいた遼誠はビクッとしたが、その温もりが遼誠を癒していた。


「私は坂下さんみたいに、がっかりさせるようなことはしないよ?




大丈夫…

泣けば、忘れられる…



ね?」


みのりは、ささやくような声で遼誠に言った。


その優しい言葉に歯止めが切れる。

そして、遼誠は激しく泣き出した。


泣きながら遼誠はあの時勝手にみのりを置いて帰ってしまったことを後悔した。


「前、ひどいことしたのに…」


「もう、いいんだよ?気にしないで。

私も頭冷やしてちゃんと考えたから。


私こそごめんね?

人の命、何が一番大切なのか…ちゃんと考えられていなかった…。


それを教えてくれてありがとう」


「お礼なんか…違う…のに。


お礼を言うのは…俺…なのに。


あり…がとう…」


みのりは、その時誓った。






ーーーーー遼誠は私のもの。
絶対に復讐してやる…。





遼誠の分まで…





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