刹那の笑顔
「遼誠君、気にしないで。
わたくしの後ろに居てね?」
お母様が前に立つと、腕組みをして少しにこやかに微笑んだ。
「あら?
あなた、嘘をつくつもりかしら?
約束したわよね?
怒らないって…。
分かってらっしゃる?
破ったら、どうなるか…。
うふふふ……
分かってるわよね」
最後には、お父様よりもドスの効いた声で、含み笑いをして迫っていった。
やはり、お母様には弱いのか、お父様はしぶしぶ怒りを沈めて、また席に座り直した。
その様子を見て、刹那はクスッと笑った。