歩く松茸
第9話「歩く松茸」

あらすじ



身を隠すことにしたサラたち。
眠っているミツコの頭めがけ、石を振り下ろすのは、わずかに生き残った町民。
「やめな‼」
サラは石を叩き割った。
「どうして私たちが食べられるの⁉」
町民が叫ぶ。
「どうして私たちなのだ」と。
それは。
喩えるなら。
「歩く松茸だからださ」
肉を喰らうこと。
それは、生きることではないか。
それがミツコの場合、人肉なのだ。
ならば、その時がきたら戦うのみ。
そう、ミサが遺した赤子を抱きしめながら思った。
そして、この島から脱出する時がきた。



< 18 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop