コイツ、俺の嫁候補。
舞花の言う通り、隣の部屋の子達もいて部屋がかなり賑やかになっている。

その中の一人の子が、後ろに隠していた何かをあたしに差し出した。



「縁ちゃん、これ私達からのプレゼント」

「え!? わぁ……可愛い!」



渡されたものは、ラベンダーを中心に色々なドライフラワーを束にした小ぶりのブーケ。

リボンを巻いたバスケットの中に入れられていて、とっても可愛い。



「今日行ったラベンダー畑のお土産屋さんで買ったんだよ♪」

「せっかくだから北海道の記念になるものがいいかなって」

「同じ部屋じゃバレちゃうからお隣りに頼んどいたんだよね~」



もう……びっくりしたよ。

皆、あたしのためにこんなこと考えてくれてたなんて。



「サプライズ成功だね! ……あれ、縁?」



ドライフラワーを抱えて俯くあたしの顔を覗き込み、今度は舞花が目を丸くした。



「ちょっ、泣いてるの!?」

「っ、だって、嬉しくて~~……!」



感極まって、あたしの目からは熱い涙がこぼれていた。

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