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修学旅行へ



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修学旅行へ

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「別れ桜?」



乗る機会の少ない新幹線も、走り出して30分もすればいつもの教室と同じ。

席を移動してゲームをする子がいれば、こっそりお菓子を食べ始めるグループもあったり。

それぞれが、どこか開放的な気分に浸りつつあった。



「勝手な行動は禁止だぞー。わかってるな、別行動になってからも問題起こすのだけはやめてくれよ」



念を押すように山口がくり返す言葉にも、空しいものが感じられる。

いったい何人の生徒が真剣に聞いてただろう。

彼はどうやら、今回の旅行の全てを任されたらしい。

まとめられたファイルを、何度も開いて確認してた。




「そんなの関係ないんじゃない?昔の人ってそういう名前つけたがるから。あ…もしかして、私が涼と和兄の待ち合わせ場所を桜の木に決めたから二人は……ってこと?」


「そ、それは違うけど……」


「あはは、わかってるって。でも本当にどうでもいいことだよ、そんなの」




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