籠の鳥
第1章
契約
朝がくれば会社に行って仕事。
ほとんど仕事漬けの毎日。
夜は接待か女。
長身で整った顔。
ダークブラウンの髪から覗く瞳は深みのある茶色で、女のような長いまつげに縁どられている。
その容姿に誰もが引き寄せられ、拓真(タクマ)を放っておく女はいなかった。
黙っていても女の方から寄ってくる。
屋敷に帰るとメイド達が必ず出迎え、自室に向かいそのまま眠る。
そんな毎日の繰り返し。
この生活は、会社の会長立花(タチバナ)氏との契約が始まりだった。
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