ずっと傍に‥。

ふと空を見ると月がぼんやり浮かんでいた。

…今日は曇りか。

そんなことを思いながら見上げる。


「また新しい彼氏探さなきゃ…ね。」

「なんで?」

「…一人はやだもん。」


もしかして…梨華は寂しさを埋めるために男と付き合ってたのか?

だから梨華はいつも男といたのか?


「…俺がいるだろ。」


気付いたらこんなことを口走っていた。

…これ以上傷ついてる梨華を見たくない。

もう泣かせたくない…


「緋呂…」


梨華は少しだけ力を入れて、俺の裾をギュッと抱き締めた。


この日…やっと俺は梨華を手に入れることが出来たんだ。



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