ずっと傍に‥。

「陽菜ちゃんのおかげで忘れることが出来たんだ。今はもう梨華のことはなんとも思ってない」



緋呂は幼いころから梨華が好きで、俺はそんな緋呂を密かに応援していた。



゛梨華のために゛



それが緋呂の口癖だったんだ。いつも梨華の話を飽きもせずする緋呂を見て呆れたりもしたけど、一途に思う緋呂が俺は好きだったし緋呂のいいところだと感じていた…



梨華と付き合い初めて緋呂は笑うことが多くなった。
本当に幸せそうに笑う緋呂をみて、「良かったな」って心の奥底で思っていた。



なにがあっても緋呂は梨華を想い続けていくんだ…って。



なのに…
なんでそんな簡単に割り切れるんだよ。


そんな簡単な恋だったのかよ。



俺は陽菜を忘れることなんて出来ない。


たとえ…片思いだとしても。