記憶 ―黄昏の蝶―
13・星の声

13・星の声



=光の御子=


協会は「光の子」と呼ぶ
下記は協会の資料を転記した物である

【――汝は、神の住む光の元から人々を導く為にやって来た「神の使者」――】

【――光の声に耳を澄まし其れを人に伝え、人々の運命を紡ぎたまえ――】


カロリスの果て

我らが唱える「光の御子」
其れは「神の使者」ではない


前世を持たぬ
汚れを知らぬ人の子は

天に近い
頭上の大地で

時折「星の声」を聞いた――


其の事から
協会なりの解釈が入り
上記の伝承が生まれたと考える



< 142 / 238 >

この作品をシェア

pagetop