初めての恋に溺れる人魚~my first love~

「おはようございます、月島先輩……!」


出来るだけ元気に、と心がけて朝の挨拶をする私。


「おはよう」


「もしかして、待ちましたか?」


「いや、ちょうど着いた所」


〝行くぞ”と、差し伸べられた月島先輩の左手をぎゅっと握る。

昨日の別れ際、〝明日の朝、迎えに行くから”そう月島先輩が約束してくれた。

本当に来てくれるのかな?って疑心暗鬼になったりもしたけど、ちゃんと迎えに来てくれた。

学校へと向かいながら、私から振る話題は、


「あの、USBに入れてくれた曲、聞きました。英詞の曲も他の二曲もメロディーと歌詞はだいぶ覚えました」


と、バンドの事から。

昨夜、寝る前に、明日の朝に月島先輩と何を話すのかを何度も頭でイメージトレーニングしてみた。

色々考えたけど、私達が近付けるきっかけになった音楽の話題からしてみる事にした。


「特に三曲目が素敵で好きです―…」


一曲目と二曲目がロックテイストな曲だった分、日本語の歌詞で書かれたバラード、

〝Calypso”

っていう曲が強く印象に残ってる。






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